タンポポ調べ
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この記事は「花咲か爺さんのお友達」から提供していただきました
2009年4月7日
早春に咲くタンポポは誰でも知っているなじみの深い花です.似たようなキク科の植物はたくさんありますが,タンポポは葉も花茎(かけい)もすべて地表から出て途中で枝分かれがありません.
一つの花に見える部分は頭花(とうか)といい,じつはたくさんの花の集まりです.本当の一つの花は花弁が一枚(合弁花)ですが,その中にちゃんと小さなおしべとめしべを包み込み,外側にはがくがあります.
がくは結実(けつじつ)すると長く伸びいわゆる綿毛になります.受粉が済んだ頭花はまるで休憩するように花茎ごと地面に倒れます.十分に種子が熟すとぐっと首をのばすように高く立ち上がり,天気の良い日に綿毛のパラシュートで種子を遠くまで飛ばして子孫を増やします.
内部地域で主に見られるタンポポのなかまは,在来のニホンタンポポとシロバナタンポポ,外来のセイヨウタンポポと赤みの強い色の種子を持つアカミタンポポです.
ニホンタンポポか外来のタンポポかを肉眼で見分けるには頭花を包む総苞(そうほう)を観察します.ニホンタンポポは総苞が頭花をぴったりと包み込みますが,外来の2種のタンポポは総苞がくるりと反り返ります.最近では,在来と外来の雑種が増えてきていることが問題視されています.タンポポを見つけたらぜひ花を手にとって,在来か外来かを確認してみてください.
タンポポは全草を食べることができます.花やつぼみはてんぷらにするとほろ苦い春の味が楽しめます.葉も柔らかそうなとことをおひたしにしてください.根は掘り上げるのが少し面倒ですが,きんぴらにして食べるとまるでごぼうのようです.身近な植物であるタンポポですが,食べてみることでさらに身近に感じていただけることでしょう.
写真−1
シロバナタンポポは花が白いことで判断できます (在来種)
写真−2
ニホンタンポポの総苞は花を包み込むように上に向いてぴったりくっつきます
(在来種)
写真−3
セイヨウタンポポやアカミタンポポの総苞はくるりと下を向くように反り返ります
(外来種)
写真-1 シロバナタンポポ
写真-2 ニホンタンポポ
写真-3 セイヨウタンポポ
タンポポ分布のメッシュ地図とタンポポの見分け方イラストは当ホームページの責任でタンポポ調査近畿2005のホームページhttp://www.nature.or.jp/shoko/Tampopo/Kinki_2005/から引用させていただきました。
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