ススキ (薄 芒)オバナ、カヤ     いね科
2009年11月5日

 
いまさら、ススキなんて珍しくもないと言われるかもしれません、川の土手、荒地などの主役はススキですから。近頃はクズやアレチウリがはびこりだしたが、やはり草原の主役はススキでしょう、亀山峠から見た西日に光る倶留尊高原の芒原の風景は圧巻です。ただし写真は足見川沿いのものです。

 そして秋の詩情を感じさせるのもまた「おばな」ではないかと思います。夏目漱石は、「草枕」のなかで 長良の乙女に 「あきづけばおばなが上に置く露の、けぬべくもわは、おもほゆるかも」と詠ませ、蕪村は「山は暮て野は黄昏の薄哉」の句を残しています。

 詩情豊かでも、実際のススキの葉の縁は説明では、「ざらつく」と書いていますが、鋭くて迂闊にさわると手を切ります。気をつけましょう。


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