シキミ (はなのき)          しきみ科
2012年4月24日

 
 本州の中南部、四国、九州など暖温帯の山地に生える常緑の小喬木です。牧野図鑑では「もくれん科」になっていますが他の図鑑では「しきみ科」になっています。やや光沢のあるしなやかな葉をつけ4月ごろ枝先の葉腋から直径3cmくらいの淡黄色の花を着けます。

 花弁は10〜15枚、おしべは約20個、内側に8個のめしべがあります。実は9月ごろ熟しますがアニサチンを含み有毒です。牧野図鑑の説明では有毒なので「悪しき実」からシキミと呼ばれると解説があります。

 この辺りではこの枝を墓花としますし、お葬式の時シキミの生花を式場の前に飾りましたが、この頃はその風習もなくなりつつあります。この葉を線香の原料にするそうです。 関西では古くからハナノキと言い、仏前に供え葬式の時束ねて竹筒に挿すのは枝葉のにおいで死臭を消すためだと言います。


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