ナノハナ (菜の花) あぶらな科 |
2010年3月28日
|
昔はナノハナと言えばアブラナの花の事でした、田圃の裏作といえばアブラナ、ムギ、ゲンゲが殆どで、丘に立って見下ろす田の広がりは、赤、黄、緑のモザイク模様で春の野面はとても綺麗でした。郷土の文学者 丹羽文雄さんの文に菜の花が出てきます、きっと生家から眺めた一面の菜の花畑が印象深かったのでしょう。
昔は菜の花といえばアブラナと思ったほど、作付けされるのは種油を採るための作物で、石油ランプが普及するまで、行灯の油として多く使用されました。しかも、「油代が勿体ない」と、庶民の家では、油を節約するために夜が明けると起きだし、日が落ちると早々と寝るような生活をしたといいます。
今、河原に茂っているのはカラシナが多いようです。カラシナの日本への伝来は古く「本草和名」や「和名抄」に記載があるそうです。川原にはえているのは、明治期以降に帰化植物となったものでクロガラシとアブラナ雑交により生じたと考えられています
菜の花や 油 とも乏しき敷き 小家がち 蕪村
ページトップ
前のページに戻る