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采女城跡にも沢山有りますが樹高9m位の常緑の亜高木です。残念ですが森の主役にはなれない木です。
この木の面白いところは名前と葉にあります。幼木では葉は殆んど3つに深く切れ込んでいますが成木になると葉の切れ込みは浅くなり楕円形が主となり、先が2つまたは3つに分かれた葉が混じります。子供たちにはカクレミノというより「グウ、チョキ、パー」の木といったほうが通りが良いようです。勿論ジャンケンのグウは楕円形の、チョキは先が2つに分かれたもの、パーは3つに分かれた葉を意味し、それぞれの葉を後ろに隠し持ち、これを見せ合ってジャンケンをするのです。
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成木になると葉の形が変わるものは、ヒイラギ、など他にもあります。形の変わった葉を(異型葉)と言いますが、なぜ成木になるにしたがって葉の形が変わるのか植物の先生にお伺いした処、よく判らないとの事でした。ご存知の方がおられましたら教えてください。
名前のカクレミノはこれを着ると姿を隠すことができると言い「テングノカクレミノ」とも言うそうです。しかし肝心の「ミノ」を見る事が無くなった今では、それは何だ、となりかねません。蓑(ミノ)とは昭和初期まで使われた雨具で、萱、又は稲わらで編んだ雨具でした。その形がカクレミノの3裂した葉の形に似ているところから、連想してつけられた名だと言うことです。
カクレミノは夏に濃い緑の枝先に淡黄緑色4〜5mm位の散房花序の花をひっそりと付けます。目立たない花ですが秋の終わりになると黒く熟した7〜8mmの実の塊が目立つようになります。
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