ヒサカキ  (姫サカキ)びしゃこ、びしゃがき つばき科
2011年3月21日
ヒサカキの雄花 当地で普通にみられる常緑の低木〜亜高木です樹高はおおむね15m位まで太さも15p位までで林の主役にはなれません。三月頃葉腋のところから1〜3くらいの花が咲きます。

 図鑑によると花には雄花、雌花、両性花の3種類があると書いてあり3種類の花はそれぞれ別の株につくと説明されています。
 雄花はコップ状で長さ3・5mm雄蕊は10〜15本、雌花は少し小さく長さ2・5mm位雌蕊1本、先が3っに分かれ雄蕊は有りません。両性花は雄花の中に不完全な雌蕊があると書いてあります。
 そこで、それを確かめるために3月22日に裏山の道を3kmほど歩き道端のヒサカキの花をルーペ片手に一々覗き込んで調べました。
ヒサカキの雌花
 雄株と雌株は花色は白と少し紅を注したものがあり形も構造も図鑑の説明通りでした。両性花については雌花に不完全な雄蕊が4〜5本雌蕊の周りにある株を1本見つけましたが雄花に不完全な雌蕊があるものは見つかりませんでした。僅かな事例ですが両性花の出来る割合は少ないのではないかと感じました。もう花が終わって小さな緑色の実がついているものもあり今ヒサカキの花は真っ盛りでした。  ヒサカキは繁殖力旺盛で、痩せた尾根筋でも、日当たりの悪い谷間でもよく茂ります。したがってヒサカキ林の下は下草も生えません。丈夫な木ですから生垣や公園に植え込みとして使われています。

葉の裏側、枝に沿って小さな花がびっしりとつきます
 10月頃8mm位の黒く熟すベリーをたくさんつけます。ヒヨドリをはじめ小鳥の好物で林の道を歩くと赤黒い鳥の糞が一面に散らばっています。実は草木染の染料に使われることもあり、以前は幹を燃料にしたりしましたが、それも昔の話です。

 ヒサカキの語源は「姫サカキ」の転訛とも、「非サカキ」(サカキに非ず)の意味とも言われますがどちらが本当か判りません。サカキは神前に供えられヒサカキは仏前に供えられます。ヒサカキについてインターネットで検索すると何ページにも亘って写真入りで詳しい説明があります。一度ご覧下さい。      


ページトップ

前のページに戻る