牧野図鑑には四国、九州の石灰岩地帯に自生と解説してありますが、此の辺りの丘陵でも野生かと思はれるビワを見たことがあります。多分果樹として栽培された種が鳥に運ばれ発芽して育ったのでしょう。
実は小さく種は大きく、僅かな果肉は硬くてスッパかった。それでも子供たちには結構なおやつでした。花は冬に円錐花序の花を枝先に付け白い花を咲かせます。地味な花です。そして実は6月頃黄色く熟します。
室生犀星の「枇杷の花」と言う詩の一節に〔蒼白い枇杷の花が咲いて・・・・・〕とあります。ひっそりと咲く花の思いを歌った、それほど目立たない花です。枇杷という日本名は楽器の琵琶に似ているところからと言いますが、実か葉かどちらが似ているのでしょう。
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