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采女城跡保存会主催 歴史講演会
「戦国時代の城と戦」

 
 采女城跡保存会では、5月15日(日)内部地区市民センターにおいて四日市の歴史文化研究家長谷川博久氏を講師にお招きして歴史講演会を開催し、「戦国時代の城と戦」と題してお話いただきました。

 平安末期から鎌倉、室町、南北朝の争乱の時代を経て約300年間、当地采女郷を治めてきた采女城主後藤家は1578年「織田信長の伊勢侵攻により滅ぼされた」と言い伝えられていますが、それに関する歴史的資料は何も見つかっておらず、1260年に築かれたとされる城跡のみが戦国期の典型的な形を留めて現存し、県内に残る中世城館跡の中でも第一級の史跡といわれています。そこでこの戦乱の世に、城主と共に村を守るため戦に駆り出された村人たちの役割や、戦場でのようすはどのようであったか、などをテーマにご講演をお願いしました。

 長谷川氏は「いくさ場の光景」を描いた数々の合戦図録を使い、細部まで分かりやすく描かれている兵士たちの様子をスクリーンに映し出し、具体的なことがらを交えて話してくださいました。
 
 特に兵糧については10種類ほどある中から「兵糧丸
ひょうろうがん」「干飯ほしいい」「干豆ほしまめ」など、長谷川氏自ら手作りで再現・調理したものを持参し、参加者みんなに配って味わわせていただきました。これらはまさに今日の健康食品そのものです。

 日常食品を使い栄養価、日持ち、腹持ち、携帯性の点ですべてを満足するすばらしい工夫に「ほぉー」「うん、うん」と聴衆からは納得の声も聞かれ、大変興味深い内容の楽しい講演会でした。
左は干飯。右の団子は兵糧丸

 講師の長谷川氏は、四日市中世城館跡をくまなく調べておられ、判明している四十数か所の城跡を解説したパネルがうつべ町かど博物館に展示されています。
  また、毎年当会が開催している「歴史講演会」は、采女城・後藤家に関連する興味深い題材を身近な講師にお願いして話していただいております。どうぞお気軽に聞きに来てください。

(2016年5月15日 采女城跡保存会より情報提供がありました)



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