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ふるさとの歌「小古曽の四季」誕生秘話
  
 
35年前の詩に美しいメロディの曲がつき、ふるさとの歌が誕生しました。 4月18日(水)中堀町公会所で新しく生まれたふるさとの歌「小古曽の四季」の録音が行われました。新しく歌が生まれた背景には多くの人の思いと繋がりがあります。

 歌の詩は昭和53年に発行された四日市市小古曽町郷土史の巻頭に載せられている「小古曽の四季」です。作者の藤井好子さんは小古曽町在住で四日市市の教員として勤務され、小古曽町郷土史発刊に際し浄書校正にあたられた方です。校正作業の間、郷土史の内容にふさわしいふるさとの春夏秋冬を「小古曽の四季」として詩にまとめられ、これが郷土史の巻頭に載せられました。


 

 時が移って、藤井さんの教え子でおなじ小古曽在住の鈴木公子さんはうつべ町かど博物館の運営に携わる傍ら、この詩に曲をつけて歌にしたいとの思いから同じ内部地区の四日市案内人飯田明夫さんに相談、その繋がりから笹川地区の八木紀生さんが曲をつけ、2010年に歌が完成しました。

 作曲の八木さんは「藤井さんの詩は口ずさめばふるさとの四季の移り変わりや懐かしい情景、人々の生活が目に浮かんでくる。それにふさわしく、また子どもたちにも歌いやすいよう、唱歌風のメロディーとしました」と話していました。
リハーサルでコールフラワーズの皆さんと一緒に歌う
作詞の藤井さん(前列右端)と作曲の八木さん(後列右端)
 
 曲の完成を受けて、うつべ町かど博物館では今年度事業として歌のCD化を企画。歌唱については、内部小学校PTAコーラスが前身で、今年で結成34年になる女性コーラスグループ「コールフラワーズ」が中堀公会所で活動している関係からお願いしたところ有志の皆さんで歌っていただけることになり、こうしてCD録音が実現しふるさとの歌が誕生しました。 録音には今年88歳になられる藤井さんと一緒に八木さんも立ち会い、地元の村山久子さんのピアノ伴奏によりコールフラワーズの12名が情感豊かに歌いあげました。
 同博物館では今後このCDを内部地域に広く紹介していくことを計画しています。
 なおこの様子は中日新聞でも報道されました。

(2012年4月18日 うつべ町かど博物館より情報提供がありました)


  ニ(夏)  一(春)    

年に一度の 小古曽の踊り
老いも若きも 輪になって
五色の幡 ゆかしくゆれて
お施餓鬼供養 おごそかに
仲良くつどい 仕える子らに
慈顔の仏 地蔵盆
「平和の礎」 築きし人を
偲ぶ木立に 蝉しぐれ
初日の光  輝く里に
小古曽の社  人の波
新しき年  幸多かれと
祈る鎮守の  神の前
歴史に古き  東海道に
ひびく太鼓は  御鍬祭
横井の恵み  感謝を胸に
田植する空  虹の橋
小古曽の四季
藤井好子作詞
八木紀生作曲
四(冬) 三(秋)
鈴鹿颪が  本の葉を散らし
小古曽の空は  あかね芭
いらかの波の  上流れるは
報恩講の  鐘の音
仰ぐみそかの  星影さやか
年越え参り  人の群
大篝火が  赤々燃えて
はやひととせも 暮れゆけり
二百十目も  ことなくすぎて
実る田の面に  打つ稲穂波
森にこだます  祭の太鼓
子どもみこしも  勇ましや
流れるリズム  飛ぶ赤トンボ
親子楽しく  運動会
愛宕の山が  錦に染まり
時雨降る里  灯がうるむ
昭和53年(1978)7月発行     
『四日市市小古曽町郷土誌』より
平成22年(2010)12月改訂    


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