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「内部の豊かな自然」の勉強会がおこなわれました


采女城跡保存会が主催した采女城跡および近隣里山の動植物勉強会が「内部の豊かな自然の勉強会」とタイトルを変更して10月28日9時から12時まで内部地区市民センターで行なわれました。
内部地区は内部川に足見川と鎌谷川が合流するところで豊富な水量が特異的な環境を作り、豊かな自然を生み出しています。植物・生物・鳥の三つの分野についてそれぞれ専門の先生から、采女城跡から南部丘陵公園にまたがる里山の自然についてお話がありました。


植物については保黒時男氏(日本植物分類学会員)からこの地域では珍しいタニウツギやクサソテツなど日本海要素や東北日本要素が見られること、それは鈴鹿山系に源を発する内部川水系の影響が大きいこと、昆虫については石田昇三氏(日本昆虫学会員)からコシヒカリブームなどに見られる農業のグローバル化が生物の多様性を阻害している実態や大移動説の生きた証拠であるムカシヤンマが采女城跡にも生息していること、鳥類については市川雄二氏(日本野鳥の会三重県支部長)からここで営巣が確認されたオオタカは下位の膨大な植物連鎖の階層がそれを支えていることなど、興味深いお話がありました。

約50名の参加者は身近にある豊かで多様な自然とその意義について熱心に耳を傾け、認識を新にすることができました。なお地元のケーブルテレビCTYの取材もありました。